2020/05/14 23:26 更新
賢い数字の読み方
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目次

はじめに

以下の数字を読んでみてください。

$$500,000,000$$

社会や会計の資料における数字には、このように、数字にコンマが付いています。もし、あなたが下の桁から順番に、「一、十、百、千、万、十万」と読んだのであれば、この記事を読む価値が大いにあることでしょう。また、社会や会計の資料には、単位を百万として、100と表示していることもあります。なぜ百万なのでしょうか?読みにくいと思ったことはありませんか?実はこれらの記法にはきちんとした規則があり、これを理解すれば、桁数を1つずつ数える事なく、効率よく数字を読み取ることが出来ます。

コンマの入れる位置は資料によって異なることがあります。日本の古い資料では4桁ごと、欧米では3桁ごとに入っています。(最近は、日本でも4桁ごとに区切られている数字はめったに見ませんが、、、)
実はこれは、日本語と英語における数え方の違いを反映しており、3桁ごとに区切る規則は英語に合わせられているため、多くの日本人は、「一、十、百、千、万、十万」と1つずつ数えざるを得ない状況になっています。
この状況を少しでも改善し、日本の金融業界が少しでも欧米に追いつくようにと願い、この記事を書くことにしました。

注意※ 例えば、100,000万円という表示に違和感を感じる方であれば、この記事を読む必要はありません

日本語と英語における数え方の違い

日本語では「一、十、百、千」と桁が上がって行き、4桁ごとに、新しい単位(億や兆)が出てきて、「一、十、百、千」を繰り返します。これを指数で表すと、以下の表のように表されます。4桁ずつなので、指数が4つずつ増えていきます。

十、百、千 十、百、千 十、百、千
$1$ ... $10^4$ ... $10^8$ ... $10^{12}$

そのため、例えば、以下のように4桁ごとに数字を区切ると、コンマ1つ目で"万"、2つめが"億"であることが分かりやすいため、500億であることが簡単に読み取れます。

$$500,0000,0000 $$

次に、欧米式の

$$50,000,000,000$$

を考えてみましょう。多くの方はこれを見ると、「一、十、百、千、万、十万」と数えています。しかし、これにもちゃんとした理由があって3桁ごとに区切られています。というのも、実は、3桁ごとに区切られている理由は英語における数え方そのものにあるのです。
中学校の英語の授業で習ったややこしい数字の数え方を覚えているでしょうか?英語では、「one, ten, hundred」と桁が上がって行き、3桁ごとに、新しい単位(thousandやmillion)が出てきて、「one, ten, hundred」を繰り返します。例えば、1万はten thousandで1億はa hundered millionです。これを指数で表すと、以下の表のように表されます。3桁ずつなので、指数が3つずつ増えていきます。

one ten, hundered thousand ten, hundered million ten, hundered billion
$1$ ... $10^3$ ... $10^6$ ... $10^{9}$

例えば、以下のように3桁ごとに数字を区切るとコンマ1つ目で"thousand(千)"、2つめが"million(百万)"、3つめが"billion(十億)"であることが分かりやすいため、50 billionsであることが英語話者にとっては簡単に読み取れるのです。これが、英語では3桁ずつに区切られる理由です。多くの社会や会計の資料が100万や10億を単位にしているのは、これの英語での数え方に合わせているためです。

$$50,000,000,000 $$

一方、日本人にとっては、頭につく、数字が千、百、十と一桁ずつ小さくなっていくため、少し複雑な規則に見えます。しかし、この原理さえ理解していれば、これらをいちいち覚える必要はなく、簡単に読み取れるようになります。

Million, Billionの考え方

先程、英語と日本語では単位の上がり方がそれぞれ4桁と3桁ずつであるという説明をしました。これがどういう事かというと、一つ単位が上がると、そのたびに1桁ずつずれるということになります。これを数式で書くと、$10^3 \div 10^4=10^{-1}$です。

したがって、英語ではコンマ1つ目が"千"であることさえ覚えていれば、その後は、"百万"、"十億"、"一兆"、"千京"と、頭につく数字は1桁ずつ落ちていくのです。
すこし練習してみましょう。

$$540,000$$

コンマ1つ目は"千"なので、千、万、十万と数えれば、54万であることが分かります。

$$540,000,000,000$$

これも、コンマ1つ目で"千"、2つめが"百万"、3つめが"十億"で、そこから2桁上がっているので、百億、千億、と数えれば5400億であることが分かります。

終わりに

今日説明したことは、中学英語と中学数学さえ理解していれば、100%理解可能です。しかし、多くの日本人はこれを説明される機会はまったくないままに、社会人になります。私は、たまに100,000万円と書いてあるのを見ると、英語と日本語の両方が混ざっており、読みにくく非常に気持ち悪い気分になります。混乱して1つずつ数えないと読めなくなります。

この他にも、英語圏に習慣を寄せたために、日本人にとって理解がしづらくなっていることは無意識に潜んでいるのだと思います。したがって、これからのグローバルな競争社会を生き抜くために、コロナで暇な時間に英語と数学の勉強を頑張りましょう。