その理屈証明できますか(Daniel J.Velleman)P.81
ちょっとよくわからなかったのでメモ。
限量子の否定法則について$\lnot \forall x \in A P(x)$は$\exists x \in A \lnot P(x)$が成り立つ。
$\lnot \forall x \in A P(x)$
$\lnot \forall x (x \in A \to P(x))$
$\exists x \lnot (x \in A \to P(x))$
$\exists x \lnot(x \not \in A \lor P(x))$
$\exists x (x \in A \land \lnot P(x))$
$\exists x (x \in A \land \lnot P(x))$は$\exists x \in A \lnot P(x)$である。
故に$\lnot \forall x \in A P(x)$は$\exists x \in A \lnot P(x)$と同値である。
ここはわかる。
意味がわからなかったのがここ
またP.81の下部に次のような記述があった。
この節の演習問題5.(下記参照)で、もう1つの有界限量子の否定法則の証明を示す。
$A = \emptyset$であれば、$P(x)$がどのようなものであれ、$\exists x \in AP(x)$が偽となることは明らかである。$A$の中には何もないので、$x$に代入すると$P(x)$は真となる。なぜなら$A$の中には何もないからだ。
抱いた疑問
$\exists x\in A P(x)$は$\exists x(x\in A \land P(x))$だけど、$A = \phi$のとき、$\exists x\in A P(x)$が偽になるのはわかるけど、$P(x)$が真になる理由がわからない。$A = \phi$で空っぽなんだから$P(x)$判定しようがなくないか…?
演習問題5.の内容について
太字で示したp.85の演習問題5では
$\lnot \exists x \in AP(x)$が$\forall x \in A \lnot P(x)$と同値であることを示せ
とあるが、以下のように導かれる。
$\lnot \exists x \in AP(x)$
$\lnot \exists x( x \in A \ \land P(x))$
$\forall x \lnot( x \in A \ \land P(x))$
$\forall x (x \not \in A \lor \lnot P(x))$
$\forall x (x \in A \to \lnot P (x))$
$\forall x \in A \lnot P(x)$
故に、$\lnot \exists x \in AP(x)$は$\forall x \in A \lnot P(x)$と同値である。
ここもわかる。