2020/11/06 22:50 更新
二項分布の期待値を楽チンに計算する方法
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目次

二項分布とは

確率変数$X$が、

$$P(X=k)={n \choose k}p^{k}(1-p)^{n-k}$$

に従う分布です。今回は、二項分布の期待値を簡単に計算する方法を紹介します。
期待値の定義より、期待値は

$$E[X]=\sum^{n}_{k=0}k{n \choose k}p^{k}(1-p)^{n-k}$$

です。高校では、偏微分を習わないため、二項定理をガリガリ計算すると思いますが、ここでは偏微分を使います。そしてこの手法は、ポアソン分布の期待値計算にも適用できますが、それは、また今度書きます!

それでは計算始めましょう!

計算

まず、二項定理を思い出します。任意の$p,q$に対して、

$$(p+q)^n=\sum^{n}_{k=0}{n \choose k}p^{k}q^{n-k}$$

が成立します。したがって、両辺の$p$偏微分も等しいです。
よって、

$$n(p+q)^{n-1}=\sum^{n}_{k=0}k{n \choose k}p^{k-1}q^{n-k}$$

です。両辺に$p$をかけると、

$$\tag{1} np(p+q)^{n-1}=\sum^{n}_{k=0}k{n \choose k}p^{k}q^{n-k}$$

が分かります。
あとは、今回計算したい期待値の定義に合わせて、$q=1-p$を代入すると、

$$E[X]=\sum^{n}_{k=0}k{n \choose k}p^{k}(1-p)^{n-k}=np$$

が分かります。

おわりに

実は、式(1)で、もう一回$p$偏微分を計算すると、$E[X^2]$が計算できます。すると、自明に、分散も$V[X]=E[X^2]-(E[X])^2$より、計算でき、$V[X]=npq$が導出できます。
分散は読者の演習問題としますが、答え知りたい人はコメント貰えば、こっそり教えます笑。

それでは、ごきげんよう!