2020/11/18 18:50 更新
青雪江のとある命題
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目次

前提知識

極大イデアルと、素イデアルによる環の局所化の話です。短いです。
青雪江には$R\in{Ring}$を整域、$SpmR$を$R$の極大イデアル全体の集合とするとき、

$$\tag{1}\cap_{\mathfrak{m}\in{SpmR}}R_{\mathfrak{m}}=R$$

(ただし、$R_{\mathfrak{m}}$は$\mathfrak{m}$による$R$の局所化を表し、右辺の$R$は$R$の商体$K$の部分環としての$R$を意味する)
という命題があります。
この命題はイデアルの商を用いて示していますが、実はイデアルの商を利用しなくても直接示すことが可能です。

(1)の証明

$R$の商体を$K$とする。$R_{\mathfrak{m}}$は、その元を分数で表示をしたとき、分母が$R\backslash{\mathfrak{m}}$の元となるような$K$の部分環であるから、それらの共通部分とは分母が$\cap_{\mathfrak{m}\in{SpmR}}(R\backslash{\mathfrak{m}})=R\backslash(\cap_{\mathfrak{m}\in{SpmR}}\mathfrak{m})=R^\times$の元となるような、$K$の元に他ならない($R^\times$は$R$の単元(可逆元)全体の集合)。これはすなわち、$R$の元に他ならない。つまり$\cap_{\mathfrak{m}\in{SpmR}}R_{\mathfrak{m}}=R$